康介が引退ってほんまかいな!
北島、連続2冠で引退…第2の人生へ
有終の2冠! 男子200メートル平泳ぎ決勝で、北島康介(25)=日本コカ・コーラ=が2分7秒64の五輪新記録で金メダルを獲得した。100平に続く「金メダル&世界新」のダブル快挙は逃したものの、日本競泳界初の2大会連続の2冠を達成。五輪史上に大きな足跡を残した日本のエースは、今大会限りで引退する考えを明らかにした。
日の丸が揺れる。歓声がとどろく。力強く、美しい北島のフォームはもはや極みに達していた。
先頭を1度も譲らないままゴール。2位に1秒24の大差をつけての圧勝だ。ブレントン・リカード(豪州)らの追撃を体半分のリードでかわし、右手の人さし指を誇らしげに立てた。
「サイコーに気持ちよく泳げた。来ている人の顔が見えるくらい楽しめましたよ」
やはり日本のエースは強かった。連続2冠の重圧のかかる200決勝でこの強さ。高速水着「レーザー・レーサー」の威力を存分に引き出した。優勝タイムは2分7秒64。電光掲示板には「OR」(五輪新記録)の2文字。以前なら「チョー気持ちいい!!」と叫ぶところだが、『世界の蛙王』は志の高さが違う。
「記録は期待していたから、ちょっとね。こんなもんかと。思ったより最後は伸びなかった」
五輪史に残る偉業を達成したというのに、不満の色すら浮かぶ。100に続き「金メダル&世界新」のダブル快挙を狙っていたからだ。自身の世界記録2分7秒51には0秒13及ばなかった。それでも、金メダルの輝きには一片の曇りもない。
表彰式後、メダルを胸に場内を1周。応援団を見つけると、花束を投げ込んだ。これが偶然にもキャッチした人を介して92年バルセロナ五輪女子200平金メダルの岩崎恭子さんの手元へ。
北島が五輪にあこがれるきっかけをくれた人物だ。目の前では銅メダルのユーグ・デュボス(フランス)が恋人と熱烈なキス。北島の胸中に、祭りの後の寂しさがよぎる。
選手村に向かう送迎バスに乗り込む前だった。北島は自らの去就について、口を開いた。
「ここ(北京)に入る前から寂しい気持ちがありました。その(引退する)つもりでやってきている」
引退を口にした。3度の五輪出場で金メダル4個。もう望むものはない。平井伯昌コーチ(45)も教え子の心中を察した。「この先、周囲の期待に100%応えるのは難しい。次(12年ロンドン大会)は30歳」。そろそろ第2の人生に舵を切るときだ。
アテネ五輪後、親しい関係者には引退後のプランを語っている。
「スポーツ選手のマネジメントをしたい」
北島は競泳界唯一のプロスイマー。05年に日本コカ・コーラと所属契約を結び本格的に活動を始めた。周囲には大学に残ることを勧める声もあったが、「練習にも遠征にもお金がいる。それを企業や大学に迷惑をかけてやるのはイヤ」と意志は固かった。
後に続く若いスイマーのパイオニアになりたい気持ちが強かった。これからは自身の経験を伝えることが、新たな使命となりそうだ。
2大会連続2冠の偉業を果たし、第2の人生へ一歩を踏み出す25歳。17日決勝の男子400メートルメドレーリレーでは第2泳者を務める。本気で泳ぐ最後のレースだ。
[ サンケイスポーツ より]
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